2015年9月25日金曜日

最高裁判所の判例



平成27年度試験から、すでに1カ月が経っています。
5連休は、のんびりと過ごされたのでしょか?

さて、前回、「労働基準法は、大きな改正はありません」とお伝えしておりますが、
最近の試験、最高裁判所の判例が頻出で、平成27年度試験においても、
いくつも出題されています。
その判例、古いものではなく、最近のものも出題されています。

そうなると、平成28年度試験でも、新しい判例からの出題が考えられます。

今年の6月に、「解雇制限と打切補償」に関する判決があり、
この判例は、平成28年度試験に向けて、注意していたほうがよいところです。

少し詳しく話しますと、
労働者災害補償保険法による療養補償給付を受ける労働者につき、使用者が
労働基準法81条所定の打切補償の支払をすることにより、解雇制限の除外事由
の適用を受けることの可否について争われた
ものです。

業務上の傷病で休業する期間は、解雇制限期間となります。
ただし、使用者が打切補償を支払った場合や療養を開始してから3年を経過した日
以後に労働者災害補償保険の傷病補償年金を受ける場合は、この解雇制限が解除
されます。

しかし、これらに該当しない場合であっても、
労働者災害補償保険の療養補償給付を受ける労働者が、療養開始後3年を経過しても
疾病等が治らない場合には、使用者は、当該労働者につき、打切補償の支払をする
ことにより、解雇制限の除外事由の適用を受けることができる
とされたものです。

判例については、いくらでもあるので、すべてを押さえるのは無理でしょう。
ですから、過去に出題されているもの、それと、新しいもの、ここを押さえて
おきましょう。

2015年9月18日金曜日

再スタート



平成27年度試験が終わり、2週間以上経ちました。

すでに、自己採点をされた方が多いかと思います。

で、結果が、あまりよくなく、
平成28年度試験に向けて動き出している方もいるのではないでしょうか?

ただ、「2016年版」の「基本書」の発売、
もうしばらくお待ち頂けるでしょうか。


そこで、
平成28年度試験に向けて大きな改正がある科目もありますが、
現時点では、大きな改正がない科目もあります。

大きな改正がある科目については、「2015年版」を利用されるのは、
危険なところがあります。
これといった改正がない科目であれば、
とりあえず、「2015年版」でも、大きな支障はありません。

労働基準法は、大きな改正はありませんから、
とりあえず、「2015年版」を利用されていても大丈夫です。

労働安全衛生法は、大きな改正があります。
「心理的な負担の程度を把握するための検査等」という規定が設けられました。
これは、労働者のメンタルヘルス不調を未然に防止しようということなどから
設けられたもので、一般の健康診断とは別に、事業者が
「心理的な負担の程度を把握するための検査」
を行うことを義務づけたものです。

また、従来から、「安全衛生改善計画」の規定が設けられていますが、これに
関連して、新たに「特別安全衛生改善計画」の規定が設けられました。
これは、同一企業内の複数の事業場で同様の重大な労働災害が繰り返し発生
させているような場合に、厚生労働大臣が「特別安全衛生改善計画」の作成を
指示することができるようにしたものです。

これらが設けられたことなどから、影響を受けている規定もあります。

とりあえず、2015年版」を使って勉強という場合、
「健康の保持増進のための措置」や「安全衛生改善計画」に関する部分に
改正があるということを意識して使って下さい。


この時期ですと、まだ、
あまり勉強する気になれないってところはあるかもしれませんね。

平成28年度試験の合格を目指すのであれば、
このタイミングで、リフレッシュするというのもありですから、
しっかりと英気を養ってから、再スタートして下さい。