2016年4月21日木曜日

不服申立て4



みなさん、こんにちは。

これまで3回ほど「不服申立て」の改正について紹介してきましたが、
主に労働保険に関するものでした。

そこで、今回は、社会保険に関することです。

「不服申立て前置の見直し」があったことは、すでに紹介していますが、
これに関して、健康保険、国民年金、厚生年金保険の保険料等に関する処分
について、注意が必要です!

国民年金の保険料等に関する処分の不服は二審制で、従来、社会保険審査会の
裁決を経た後でなければ、処分取消しの訴えを提起することができませんでした。

健康保険と厚生年金保険の保険料等に関する処分については一審制ですが、
やはり、社会保険審査会の裁決を経た後でなければ、処分取消しの訴えを提起
することができませんでした。

これらについて、いずれも、不服申立て前置がなくなりました。

つまり、審査請求をすることは可能だけど、審査請求をすることなく、
いきなり処分取消しの訴えを提起することができるようになっています。

で、被保険者資格や保険給付については、不服申立て前置が残っています。
ただ、社会保険審査官の裁決を経た後であれば、再審査請求をすることなく、
処分取消しの訴えを提起することができるようになっています。
この点は、労働保険と同じです。

ということで、保険料等とは扱いが違っているので、注意しておきましょう。


それでは、みなさん、勉強、頑張ってください。


2016年4月8日金曜日

平成28年度社会保険労務士試験



みなさん、こんにちは。

4月8日に
48回社会保険労務士試験の実施について
が公示されました。
で、11日から受験申込書の受付が始まります。

そこで、
試験日ですが、平成28年8月28日(日)です。

試験時間は、平成23年度以降、
午前に択一式試験、午後に選択式試験というように行われていましたが、
平成28年度は、平成22年度以前と同じになっています。

選択式試験  着席時間1000    試験時間10301150
択一式試験  着席時間1250    試験時間13201650

昨年度受験された方は、当日、時間を勘違いしないようにしましょう。
それと、選択式が午前中になっている点もです。
択一式のつもりでいたなんてことですと、リズムを崩してしまうなんてことが
あり得ますから。

それと、試験科目ですが、ここのところ選択式に「徴収法」が出題されないと
受験案内に記載されてきましたが、平成28年度もやはり同じです。
「徴収法」、選択式の出題はありません。

試験の詳細は↓をご覧ください。

そうそう、
受験申込書の受付期間は、5月31日までです。
窓口での申込みは5月311730まで、
郵送の場合は5月31日までの消印があるものです。
ということで、受験申込を忘れずに。

2016年4月1日金曜日

雇用保険率



受験生の皆さん、こんにちは。
年度の替わる時季、何かと忙しいのではないでしょうか?
そんな中、勉強は、順調に進んでいますか。

さて、今回は徴収法に規定している雇用保険率ついてです。

雇用保険率は、年度ごとに見直されることがあり、
かなり早く、次年度の率が明らかになることが多いのですが、
平成28年度については、法律そのものを改正するということになり、
なかなか確定しませんでした。
この改正に関する法案が3月29日に国会で成立しました。

ということで、平成28年度の雇用保険率が確定しました。

一般の事業:111000
農林水産の事業:131000
清酒製造の事業:131000
建設の事業:141000

となっています。

従来、雇用保険率は、
失業等給付に係る弾力的変更、さらに、雇用安定事業等に係る弾力的変更
いずれもが適用されたとしても、一般の事業では「1000分の13」を下回る
ことはありませんでした。

ところが、平成28年度は「1000分の11」と「1000分の13」を下回っています。

これは、法律上の原則となる率が「1000分の15.5」に引き下げられたためです。
そのうえで、失業等給付に係る弾力的変更と雇用安定事業等に係る弾力的変更が
適用され、「1000分の11」となりました。

この変更された率は、当然、試験で論点にされる可能性が高いので、
正確に押さえましょう。